山梨学院大学ニュースファイル

2025全国高校駅伝山梨県予選

Vol.3540 | 2025年10月25日

男女とも全区間賞で紅葉の西湖湖畔を疾走
師走の「都大路」向けさらなるレベルアップを

2025年度「男子第76回・女子第37回全国高校駅伝競走大会山梨県予選(兼関東高校駅伝競走県予選)」が10月25日、富士河口湖町・西湖畔周回コースで男子は7区間42.195km、女子は5区間21.0975kmで行われ、山梨学院高校男子が15年連続25回目、女子が17年連続25回目、男女とも15年連続の優勝を飾った。レースは、男子16校、女子11校が出場。色づき始めた西湖畔で健脚を競った。10時10分、男子スタートの号砲が鳴ると、山学高1区朝倉悠羽は飛び出し、2区フェリックス・ムティアニが待つ中継点に2位の東海大甲府に約1分の差をつけて襷をつないだ。さらにムティア二は加速し、区間タイ記録で走り、2位との差を広げた。その後もすべて区間賞でつないで前回より1分4秒タイムを縮め2時間9分2秒で駆け抜け15回連続で優勝を手にした。一方の女子は、1区の坂元唯花が昨年より18秒速い安定した走りで1位で2区に襷をつなぐとその後も盤石な走りで首位の座を渡すことなく1時間12分11秒で前回タイムを1分33秒縮め、17回目の優勝を果たした。山学高は11月の埼玉県での関東大会を経て、12月の全国大会(都大路)に挑む。

男子昨年のタイムを更新 15年連続25回目の「都大路」に挑む

富士山麓は周りの樹木は赤、黄に色づく紅葉シーズン。この日はあいにくの雨模様で寒さが身に染みるスタート時間となった。男子は午前10時10分に西湖レストハウス前駐車場をスタート。山学高1区の朝倉悠羽(1年)が集団の前に出ると後続を引き離し、2区のフェリックス・ムティアニ(2年)に2位の東海大甲府に約1分の差をつけて襷をつないだ。ムティア二はさらに加速し、区間タイ記録で走り、2位との差を広げた。3区には夏のインターハイで800m3位に入った日本人エース佐藤新太(3年)がエントリーするも、体調不良で前多 陽(2年)が7区間で2番目の距離を託された。前田は2位に5分の差をつけて、役目を果たすと、4区上妻和史(1年)、5区錦織 颯(3年)、6区小山颯太(1年)、7区保々遼斗(3年)も一度も首位を譲ることなく昨年から1分33秒縮める2時間9分2秒でゴール。15年連続25回目の「都大路」の出場を飾った。

レース後、男子インタビュー

錦織 颯選手は「1区から先頭を譲らず全区間賞で帰ってこられたのが良かった。自分としては目標より4秒ぐらいオーバーしてしまったのでそこは改善点として残っています。まずは体調を万全にして関東は残り1ヶ月、都大路は2ヶ月ないぐらいですが、まだ強くなれる期間はあるので一日一日の練習をしっかりして、昨年の全国トータルタイムを越えて順位を上げたい」と準備に力を入れる。

箱崎孝久男子監督は「良くはなっているますが、目標タイムが徐々に落ちて来ているのと、佐藤(新太)が体調を崩しているのですが、本来は走らない予定だった前多が走れたのが良かった」。これからは「もう少し力をつけないと関東、全国では勝負できないので、特に長い期間開くのでその期間の対応をしっかりしないといけない」と気を引き締めた。

大会記録

女子は17年連続25回目の切符を手に、「都大路」では20位台を目指す

女子は10時20分に男子と同じく西湖レストハウス前駐車場をスタート。1区坂元唯花(3年)は2年続けての1区。今回大会も安定した走りで2位韮崎に1分の差をつけて2区中里樹乃(1年)もさらに30秒もの差をつけ3区の留学生キャサリン・ムティダ(1年)も非凡な力を見せ快走。4区持田美陽(2年)もさらに差を広げた。6区アンカーを任されたのは、先の箱根駅伝予選会を上位突破した山梨学院大陸上部監督を父に持つ、大﨑美希(1年)。大﨑は、つないできた襷を胸に笑顔でテープを切り。チームメイトに迎えられた。山学高は全区間で区間賞の走りをみせ17年連続25回目の都大路の切符を手にした。昨年より1分33秒差を縮め、1時間12分11秒でのゴールだった。

レース後、女子インタビュー

坂元唯花選手は「目標としていたタイムより少し掛かってしまいましたが、講評でもあったように12分台というのはチームとして結構自信につながりました」。関東、全国に向けて「今、3000のチーム平均が9分台に乗ってきているので、そこを伸ばしていって全国の上位でも戦える力を練習でつけたいと感じています。去年は20番台を目標にしていましたが、40番台という結果になり、今年も20番台を目指します」と意気込む。

小俣宏記女子監督は「前日に目標タイムをそれぞれにコメントさせたのですが、合計タイムにもう少しというかたちだったので、各自が目標タイムに向かって努力している姿も素敵でしたし、近い記録で走ってきた、あるいはそのタイムを越える子もいたのでよく頑張ったなと思います。去年の関東大会の記録をこの大会で上回ったので、特に粘り強さを鍛えて関東、全国とつなげていきたい」と話した。

大会記録

男子の2位以下は笛吹高、東海大甲府高、甲府工高、韮崎高、富士学苑高の上位6校、女子は2位に韮崎高、笛吹高、北杜高、東海大甲府高、6位富士北稜高と続く上位6校が11月22日(土)、埼玉県熊谷市で行われる関東大会に出場する。全国高校駅伝(都大路は12月21日)、京都市・たけびしスタジアム京都を発着点に争われる。

文(K.F)カメラ(今村スタジオ、平川大雪、小池裕太)2025.10.25