インカレ全日本学生ホッケー女子6年ぶり優勝
女子大学王座に続き二冠に輝く
男子は朝日大に快勝3位。手応えを感じる大会

11月3日、「第74回男子・第47回女子全日本学生ホッケー選手権大会(インカレ)」決勝戦、3位決定戦が大井ホッケー競技場で行われた。山梨学院大女子(山学)は昨日の準決勝で天理大に勝利し、6年ぶりの優勝が懸かる決勝戦に進出、前回優勝の立命館大と対戦した。男子は、天理大に敗れ朝日大と3位決定戦で対戦した。女子は第1Q、立命館大が立ち上がりプレスを強め押し気味展開。山学も中盤、押し返しPCを得ると矢壁乃音が決め先制。第2Q、激しい攻防が続く展開の中、山学がPSで相手GKで対峙すると、齋藤はなみが豪快にゴールに決め2対0と優位に立った。しかし第3Q前半、積極的にサークル侵入を試みる立命館大にPCを与えるとこれをきれいに決められ2対1となった。第4Q、1点を追う立命館大が攻勢。山学も終盤、藤原千佳がPCを起死回生の決勝点を奪い、6年ぶり10回目の優勝を手にした。山学女子は大学王座に続き二冠を獲得した。先に行われた男子3位決定戦は、朝日大に対して終始主導権を握り、堅実に得点を奪い3対0で勝利。3位を確定した。
女子決勝戦。前回優勝校・立命館大と6年ぶりの優勝に懸ける
11月3日午後1時19分、大井ホッケー競技場メインピッチで2025年度インカレホッケー女子決勝戦が行われた。前回大会3位の山梨学院大(山学)と前回大会優勝の立命館大との対戦。両チームの決勝戦対決は、今年7月の王座戦で山学が勝利。互いに負けられぬ一戦となった。試合は山学のセンターパスで開始された。第1Q、序盤から立命館大が山学前線にプレスを掛け攻勢を図る。立命館大が押し気味に進んだ中盤、山学は右サイドからの攻撃からPC(ペナルティコーナー)を得ると、#20矢壁乃音(3年)がこぼれ球を決め先取した。第2Q、徐々に動きが良くなった山学は、激しい攻防の中での中盤、PS(ペナルティーストローク)を得ると#19齋藤はなみ(3年)がゴール上にきれいに決め2対0とリード。後半第3Q、さらに勢いを強め主導権を握るが、立命館大も前線サークルへ迫り一進一退の攻防を繰り返した。立命館大4本目のPCでの混戦から得点され2対1となった。その後もピンチな場面を迎えたがクリア。1点差で迎えた第4Q、は、流れに乗り立命館大がボールを保持しサークルに迫る。山学も堅固なディフェンス力で跳ね返す。中盤、山学がPCを得ると、#11藤原千佳(3年)がこぼれ球を起死回生の執念で押し込み3点目を入れた。ここから流れを引き寄せた山学は相手の疲れもあるのか、優位な試合展開の末、3対1で勝利。試合終了顔、選手たちはピッチに集まり円陣を組んで優勝を喜んだ。6年ぶり10回目のインカレの賜杯を手にした。

試合後インタビュー
ジョン・シアン監督は「一進一退のゲームになると予測通りの試合展開でした。立命館もいい選手がたくさんいるので、よく粘れて入れるべきところで得点出来て良かった。今年のチームはここ数年にない良いチーム。残っている学生の試合では来週の関東リーグだけなので、プレッシャーなく全勝で結果を残したい」と満願で答えた。
澤口莉奈主将は「準決勝まではみんな少し硬い感じでしたが、(決勝では)全員が声を出して、走っていい形で優勝ができました」。王座と二冠ですが「プレッシャーはありましたね。インカレでは自分たちは4年間決勝に行くことが出来なかったので、最後にインカレ優勝で二冠を取れたことは本当にうれしいです」。後輩には「2連覇を目指してほしい」と後を託した。
先制点を挙げた矢壁乃音選手は「今回の大会では全然決められていなくて、決勝なのでどうしても決めてやろうと思っていたのでうれしい。相手の流れの中での得点だったので良かった」。
嫌な流れの中、貴重な得点を挙げた藤原千佳選手は「相手が追いつけない3点目を挙げられて良かった」。来年は「先輩たちが2連覇という権利を取れればいいな」と山学女子の新しい歴史を築く。
《女子大会最終成績》
女子優勝は、山梨学院大、準優勝・立命館大、3位・東海学院大、4位・天理大。上位4チームは11月20日から開催される「第86回全日本女子ホッケー選手権大会」の出場権を獲得した。
男子3位決定戦。終始主導権を握り快勝
女子決勝戦に先駆け行われた男子3位決定戦。昨日の準決勝では天理大に悔やまれる敗戦を喫した山学は、朝日大と対戦した。第1Q、立ち上がり左サークルから繰り出されたボールを主将の#11木村嶺央(4年)がタッチシュートで先制、チームを勢いづけた。その後も、ロングパス、ショートパス、中央突破ドリブルを交え多彩な攻撃で朝日大ゴールを脅かした。後半、第3Qには朝日サークル内の混戦で山学#35篠原陵佑(2年)が倒れ込みながらもシュートを決め2対0とリード。第4Q、朝日大も劣勢を跳ね返そうと反撃。山学は勢いに押され、2度のPCのピンチに#30GK折笠幸喜(3年)がファインセーブで防ぎゴールを死守した。終了間際には朝日大はパワープレー(GKも攻撃参加)で最後まで試合を諦めないプレーで対抗するも、#10山崎稜賀(4年)が誰もいないゴールにボールを入れ3対0で山学が3対0で決着をつけた。4年連続の3位となった。

《男子大会最終成績》
男子の結果は優勝・天理大、準優勝・立命館大、3位・山梨学院大、4位・朝日大。上位4チームは11月20日から開催される「第99回全日本男子ホッケー選手権大会」の出場権を獲得した。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2025.11.3

