山学大孔子学院中国文化講座開講
日中両国文化の懸け橋段文凝氏講義
中国Z世代の若者文化について紹介

山梨学院大学孔子学院で中国文化講座(今年度第3弾)が11月29日に開講された。NHK「テレビで中国語」に6年間レギュラー出演するなど、日本と中国の文化を繋ぐ架け橋として活躍している段文凝氏を講師に招き「中国Z世代とは何者か?!~変わりゆく価値観と新しいカルチャー~」を演題に日中の若者文化の違い、SNSを通じて急速に変化する中国社会と中国の若者文化の最前線について、段氏の視点から解説された。
山梨学院大学孔子学院は、山梨学院大と中国・西安交通大が協同して、日中文化交流の促進、学術交流、教育協力の推進を目的に、2019年に日本国内15校目の孔子学院として設立された。中国語講座や中国文化講座の他、中国伝統工芸・美術品の紹介、雑技団公演などを開催。今年度は6月に第1弾として「AIと未来の仕事」、7月に第2弾として「魯迅の仙台留学」について学び、今回が今年度第3弾の中国文化講座。孔子学院棟旧模擬法廷で開講され、学生や社会人約50名が講義に耳を傾けた。今回の講師、段文凝(だん ぶんぎょう)氏は中国・天津市出身、早稲田大大学院卒、2011年から2017年までNHK Eテレ「テレビで中国語」にレギュラー出演、日本と中国の文化を繋ぐ架け橋として中国と日本を中心に女優・ナレーター・早大非常勤講師など多岐にわたり活躍されている。
今回のテーマ「Z世代」は、1995年から2010年頃に生まれた人々を指すことが多く15歳から30歳の年齢層にあたる。この世代は、幼少期からインターネットやスマートフォンとともに育ち、デジタル機器を使いこなす能力が高いのが特徴。 段文凝氏は、中国のZ世代と日本のZ世代の違いについて「どちらもデジタルネガティブという共通点を持つ一方で、育った経済的・文化的背景が大きく異なるため、価値観や消費行動に明確な違いが見られる」と指摘し、講義の最後に「デジタル化による急激な社会変化の中で、中国のZ世代は伝統的な文化を理解した上で、非常に独特で多様な現代的カルチャーを生み出している」と言葉を結んだ。講義のあと、抽選で当選した5人の受講者に中国の人気ぬいぐるみがプレゼントされた。孔子学院では、来年度も3回の中国文化講座を予定して計画と準備を進めている。
文(井出昌孝)・カメラ(平川大雪)2025.11.29

