山梨学院大学ニュースファイル

山学大女子が奇跡的な大逆転勝利

Vol.3568 | 2025年12月28日

後半投入中込悠終了寸前同点ゴール
PK戦に突入GK本多陽菜2本阻止

“インカレ”「全日本大学女子サッカー選手権」準々決勝で山学大女子サッカー部が奇跡を起こした。敗戦濃厚の0-1で迎えたアディショナルタイム、後半途中投入のFW中込悠がコーナーキックからのボールをゴール前に詰めてシュート、試合終了寸前に同点に追いついた。迎えたPK戦、今度は守護神GK本多陽菜が大躍動した。東洋大のPKを右に左に飛んで2本も止めた。山学の5人目は主将の大高心、キャプテンが冷静に左上隅に決めて大逆転勝利、ベスト4に名乗りを上げた。準決勝戦は年明けの1月4日、舞台は東京・味の素フィールド西が丘、勝てば4年連続となる決勝進出をかけて東京国際大と対戦する。

この日の山学大はC2Cブルーのファーストジャージで大阪・ヤンマースタジアム長居のピッチに立った。試合展開は、追手門学院大を圧倒した2回戦とは違った。前半は押し気味に試合を進めたが、クロスボールが正確性を欠き、外からのミドルシュートは外れた。決定的チャンスを作れずにハーフタイム。しかも、後半の立ち上がり5分だった。攻め上がった直後のサイドスローからカウンター攻撃を受けて簡単に失点してしまった。これで流れが一気に悪くなった。チャンスを作ってもシュートが決まらない。さらに、26分にPKを得たが、これを相手のGKに防がれてしまった。どんどん流れが悪くなり、どんどん時間が経って行く。後半45分が経過してアディショナルタイムに突入した。もう駄目だと諦めかけたその時だった。CKを得て香椎彩香(4年)がファーサイドにいい高さで上げた。回り込んできたDF寺村穂香(4年)のヘッドは相手DF陣に防がれたが、跳ね返ってきたボールを後半途中投入のFW中込悠(4年)が俊敏に右足で蹴り入れ、起死回生の同点ゴールが決まった。PK戦に突入すると、今度は山学の守護神GK本多陽菜(4年)がものすごいダイビングを見せた。東洋のシュートを右に左に飛んで2本も止めた。山学の5人目は主将の大高心(4年)、冷静に沈着に、GKが手を伸ばしても届かない左上隅に正確に蹴り入れた。その瞬間にベンチメンバーも全員が飛び出して大高のところに走り込み、重なり合ってピッチの上に倒れ込んだ。苦しんだ分だけ喜びは大きかった、誰もがこの上ない笑顔で歓喜の時を迎えた。

試合結果

試合終了後、アディショナルタイムに同点弾を決めた中込悠選手は「自分の得意なプレーをして試合を決めるイメージを持ってフィールドに立ちました。目の前に来たボールをゴールに向けて思い切り蹴りました。相手に先制されて苦しい状況が続きましたが、68人全員で諦めずに勝ち切ることができました。準決勝の西が丘でも68人全員で、全力でやり切ります」と語った。PKを2本止めたGK本多陽菜選手(4年)は「東洋さんは1試合前もPKだったので、ベンチがどちらに蹴る傾向が強いかサインを出してくれたんですが、それがよく見えなくて、最後は自分を信じて飛びました」と笑顔を見せて振り返った。大高心主将は「後半は押される展開が続いて悪い時間が続きましたが、誰一人として諦めることなく最後まで戦うことができました、勝てて良かった」と話し、村上裕子監督は「みんな100%準備してくれているのがよく分かっていたので、誰をいつ使ってもいい自信をチームとしては持っています。諦めないでやってくれたことが結果につながりました」と大阪での年末決戦を振り返り、指揮官は作戦絵図を東京での年明け決戦に切り替えた。

文(井出昌孝)・カメラ(小池裕太)2025.12.28