山梨学院大学ニュースファイル

高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ2025関東1部

Vol.3482 | 2025年5月10日

山学高快進撃!3連勝で5勝1敗首位キープ

「高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ2025関東1部」第6節が5月10日、甲府市・山梨学院和戸サッカー場のホームグラウンドに栃木SC U-18を迎えて行われた。
山梨学院高校はこれまで4勝1敗と1位に躍進。この試合でも確実な勝利を手にするため天然芝のピッチに立った。試合は前半5分、山学高ゴール前での混戦に栃木U-18が先制。試合を優位に進めている山梨学院は9分、センターライン付近からオノボフランシス日華が上げたFKのセンタリングを争う中で獲得したPK(ペナルティキック)をオノボが決め、同点した。その後も山学高の猛攻は止まることを知らず、主導権を握る時間帯が多くなったが、追加点を奪えず、同点のまま後半戦に入った。15分、中央ペナルティエリア付近からのFKを、田中雄大が直接ゴールを狙う得点の好機があったが枠を外し、その直後にゴールへ迫る山学高の攻撃が続いた15分、右サイド奥でスローインを得た山学高藤井サリューのロングスローをオノボが頭で合わせ逆転に成功。後半26分には、細田康貴の得点でリード広げると、栃木U-18は山学高のディフェンスの間隙を縫って1点を返した。試合はそのまま山学高が得点を許さず3対2で勝利。3連勝を飾り首位をキープした。

高円宮杯プリンスリーグ

「高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ2025関東」は全国9地域にあるプリンスリーグの一つで高校生・ユースチームが参加するリーグ戦である。参加クラブは20で1部、2部に分かれる。4月5日に開幕し、今年12月7日までホーム&アウェイ方式による2回戦総当たり、各チーム18試合が行われる。山梨学院高は前回の成績で関東2部2位から1部へ昇格した。4月6日の開幕戦で横浜FMユースに勝利すると、2戦目も帝京高に勝利。3戦目は千葉U-18に敗れるも、その後は桐蔭学園高、矢板中央高に勝利し4勝1敗で1位に。そして迎えた5月10日、栃木U-18と対戦した。

前半、先制されるも、落ち着いて同点

試合は山学高のキックオフで始まった。立ち上がりから#9FWオノボフランシス日華(2年)が貪欲にゴールへ迫り、栃木U-18にプレスを掛けた。しかし開始6分、攻め込んだ栃木U-18が山学高ゴール前の混戦で相手#14がボールを流し込み、#1GK板倉一心(3年)の必死の反応もわずかに届かず、先制点を与えた。それでも試合を優位に進めている山学高は9分、センターライン付近からオノボが上げたFKのセンタリングを争う中で獲得したPK(ペナルティキック)を、オノボ自身が決め同点した。その後も山学高の選手一人ひとりの献身的なハードワークの猛攻は止まることを知らず、主導権を握る時間帯が多くなり、再三得点機が訪れるも、決定打が生まれず同点のまま後半戦に入った。

後半、エース・オノボが均衡を破るヘッド

❖後半が始まると、山学高選手のボールへの集中度がさらに強くなり栃木U-18のゴール前でのプレーが多くなった。左右サイドを大きく使い、多彩な攻撃で揺さぶりを掛けた。相手も必死なディフェンスで山学高の猛攻に耐え続けた。18分、相手右サイド奥のスペースでスローイングを得た山学高#2DF藤井サリュー(2年)のロングスローがゴール前に放たれると、オノボがヘッドで合わせ2対1となりようやく逆転、流れに乗った。さらに直後の左サイドからの#24DF横内皇大(3年)がFK(フリーキック)から中央へのセンタリングを#10MF細田泰貴(3年)が右足ボレーで合わせ、3対1とリードを広げた。しかし、栃木U-18の攻撃。30分、左サイドから中央へのセンタリングから混戦の中、相手に押し込まれ3対2とされ、相手も諦めずに詰め寄った。時間が無くなった栃木U-18は、1点を返して勢いに乗り、なおも攻撃を仕掛けてきた。CKからのセットプレーでのシュートやこぼれ球を積極的にシュートするなど、ゴールを脅かす場面にも、山学高#1GK板倉がゴールを守り、山学高優位な展開ながら、最後まで息の抜けない見ごたえある試合となった。山学高は3対2で勝利し、3連勝で5勝1敗。首位をキープした。

試合記録

◆山梨学院高校スターティングメンバー
#1GK板倉一心③、#2DF藤井サリュー②、#3DF明石琉聖②、〇#8MF高見啓太③、#9FWオノボフランシス日華③、#10MF細田泰貴③、#11MF横田涼③、#20MF藪野壮二朗②、#23MF田中雄大③、#23DF影山登哉③、#24DF横内皇大③
※数字の前に〇印は主将

◆交代
#2⇒#16FW竹内蓮③、#10細田⇒#19FWメアス ソムナン②、#11横田⇒#5MF冨井悠真②、#20藪野⇒#14MF市川大登②、#23田中⇒#15MF比嘉純太郎③

試合後インタビュー

昨季まで大学チームのヘッドコーチから、今年度より山学高の指揮官に就任した大場健史監督は今の成績に「成績を見ても上と下というのはあるんですけど、サッカーは分からないですから、彼ら(相手)も必死になってやっていたから、それに対して我々も、普通にやっていたらやられたと思うんですよ。だからそれ以上にここを緩めないでやろうとか、絶対に舐めないとか、絶対に献身的なプレーをしようとか、今日は3つのテーマでやらせたのですが、今日はみんな最後まで頑張ってくれた」と選手を労った。新年度から新しい環境で指導する立場は「変化が見られるから非常に面白いですし、いい時もあれば、ダメな時もあるしこの浮き沈みが面白いです。この浮き沈みをどう細かくしていくかがやりがいですね」と日に焼けた顔をほころばせた。

司令塔として攻守にわたりピッチを駆け回った高見啓太主将は5勝1敗の快進撃に「自分たちとしては、出来は悪くないと思うのですが、先程も(横森)総監督が言っていたように、ここからが大事な時期に差し掛かるので、しっかり次の桐生高戦に勝って、インターハイへ出て結果残せるように頑張りたいと思います」と気を引き締めていた。
この日も2得点を入れて勝利に貢献したオノボフランシス日華選手は「みんなにはハットトリックすると言っていたのですが2点しか獲れなく、チームも2失点してしまい、自分的には納得のいかない試合でした」。まだ先の長いリーグ戦について「簡単な試合は一つもないので、今は1位ですけど謙虚に驕らず、下との差をどんどん突き放していきたい」と大人しい雰囲気の中にも闘志を燃やしていた。オノボ選手は今日の6試合で8得点目。これからもチームの勝利に活躍が期待される。

次の第7節は5月17日、栃木・桐生第一高校とアウェイで対戦する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2025.5.10