山梨学院大学ニュースファイル

第78回秋季関東地区高校野球大会 決勝

Vol.3542 | 2025年10月26日

花咲徳栄高を圧倒し関東の頂点に立つ
優勝そして明治神宮大会出場権も獲得

山梨で開催されてきた秋の関東高校野球、最終日の26日、決勝に進出した山梨学院高は埼玉1位代表の花咲徳栄高と頂上対決した。試合は思いもよらぬ展開になった。先発した檜垣投手がこの大会一番の好投。打撃陣は6打数5安打の菰田主将を筆頭にこの大会一番の猛攻。花崎徳栄高の3投手を次々に撃破。守備に不安材料を覗かせたものの、終わってみたら14対5の大差で優勝。センバツ当確だけでなく明治神宮大会の出場権も3年ぶりに獲得した。

この大会の檜垣瑠輝斗(ひがき るきと)投手(2年)は必ずしも好調ではなかった。準々決勝、準決勝はボールが先行する場面が多く、得意のスライダーがワンバウンドになることも多かった。しかし、3試合目の決勝は持ち前のストライク先行の投球術で、初戦の法政二高戦で0対9から10対9と大逆転した強打の花咲徳栄打線を2ラン一本に抑えた。打線は4番に抜擢された古川颯太郎外野手(1年)が先制タイムリーを放つなど初回に2点、2回に石井陽昇(あさひ)外野手(2年)の安打で1点、5回にスクイズと安打で4点、さらに7回に菰田陽生(こもだ はるき)主将が満塁の走者を一掃するこの日5安打目の3点2塁打を放ち試合を決めた。応援席はこの日も全力応援で選手を励まし続けた。終わってみたら14対5の圧勝劇で優勝。試合後の表彰式で、3年ぶり3回目の優勝旗が菰田主将の手に渡った。関東代表として出場する明治神宮大会は、11月14日から高校は10校、大学は11校が出場して秋の日本一を決める。

新チームは、関東を制したとはいえ、守備面ではミスが目立った。前チームの守備力は素晴らしい高さだった。萬場翔太・平野天斗の二遊間は芸術的と称された、梅村団3塁手の守りは鉄壁、田村颯丈郎中堅手は背走ダイビングキャッチ、鳴海柚莱右翼手は走攻守揃った一番打者。先輩たちと比べるとチーム力はまだまだ未熟。新チームはこの秋からこの冬の間、ひたすら、体力と体幹と技術の強化に取り組む日々を過ごす。実は、センバツ全国制覇の光り輝く歴史を作った2年前のチームも、夏の大会学校史上初のベスト4・国スポ県勢初優勝に輝いた今年のチームも、秋の段階では若くて力も経験も少ない「若少チーム」と呼ばれたのだ。先輩たちは、そこから這い上がるために砂田グラウンドの砂にまみれて心技体を磨き、新たに取り組んだバスター打法に活路を見出し「最強軍団」となって高みに登って行ったのだ。新チームは、明治神宮大会・来春・来夏に向けて新たな挑戦をスタートさせる。道は山あり、谷あり、決して平たんではない。心と技と体を鍛えて這い上がれ、新チャレンジャー達!

試合結果

文・カメラ(M.I)2025.10.26