天皇杯全日本サッカー選手権1回戦
山学大PEGASUSはJFLヴィアティン三重と対戦
2年ぶりの初戦突破を目指すも、0対1で敗退

天皇杯JFA第105回全日本サッカー選手権大会が5月24日に開幕し、山梨県代表として4年連続7回目出場の山梨学院PEGASUSは、三重県代表のヴィアティン三重と5月25日に三重・三重交通Gスポーツの杜鈴鹿サッカー・ラグビー場で対戦した。試合は立ち上がりから山学大が積極的にプレッシングを行い、前半7分には相手DFの縦パスを奪ったMF鈴木颯が自分で持ち運ぶがシュートには繋がらず。その後も相手のプレーを制限しながら、良い形でボールを奪うも攻撃で単調なミスが続き、シュートへ持ち込めずに0対0で前半を終える。後半も激しいプレッシングでボールを奪うスタイルを続け、57分にはMF村田智哉が相手のビルドアップを奪い、ゴール前まで運ぶがシュートには至らず、徐々に攻撃が単調になりV三重のカウンターを受ける。72分にV三重のロングスローからの一瞬の隙をつかれ失点。そのまま試合は0対1で終了となり、自分たちのスタイルを貫きながらも、2年ぶりの初戦突破はならなかった。
4年連続、7回目のサッカー日本一への挑戦
天皇杯サッカーは、日本サッカー協会の1種登録のアマチュアチームからJリーグ加盟のプロチームまでが参加する日本最大のサッカートーナメント。第105回を迎える今大会は、J1 20チーム、J2 20チーム、アマチュアシード1チーム、都道府県代表47チームの計88チームで日本一を争う。山梨県代表は、決勝で山梨学院大学GALAXIES(トップチーム)と初の同門対決を2対0で勝利したセカンドチームの山梨学院大学PEGASUSが4年連続7度目の出場権を掴んだ。対するヴィアティン三重は日本フットボールリーグ(JFL)に所属し、三重県予選を3年連続で勝ち抜き、今年が5回目の天皇杯出場となる。山学大PEGASUSは、2年ぶりの初戦突破を賭けて挑んだ。
積極的なスタイルを見せるが、シュートまで持ち込めず
試合は開始から間もない4分、V三重のFWが山学大守備陣の裏に抜け、GK廣瀨大翔(3年)と1対1の状況になりかけるが、DF横山貴也(4年)が間一髪で戻りブロック。その後は山学大が積極的にプレッシングを行い、7分には相手DFの縦パスを奪ったMF鈴木颯(3年)が自分で持ち運ぶが、シュートには繋がらない。直後の10分も山学大の組織的なプレッシングで左サイドから奪ったボールを運ぶが、シュート手前で相手に防がれてしまう。その後も良い形でボールを奪えていたが、攻撃で簡単なミスが多く、シュートまでいけないまま前半をスコアレスで終える。後半も開始から激しいプレッシングでボールを奪うスタイルを続け、57分にはMF村田智哉(4年)が相手のビルドアップを奪い、ゴール前まで運びチャンスを作るがシュートには至らず。その後はシュートまで繋げられない焦りからか、攻撃が単調になり、相手のカウンターを受ける時間が増え始める。71分、V三重のロングスローからの混戦で、一瞬の隙からゴールを奪われ、失点。その後も1対1のピンチを防ぎながら同点ゴールを目指すも1点が遠く、0対1で試合終了。最後まで自分たちのスタイルを貫いたが、初戦突破の壁は越えられなかった。
試合記録

◆山梨学院大出場メンバー
GK 12廣瀨大翔③、DF 6齋藤拓麻④(HT→3西 健汰④、58分→FW 25大友侑也③)、28横山貴也④、4歳藤稜久③、16小野 暉(cap)④、MF 26錦織隼斗③、11村田智哉④(80分→27矢崎 優③)、7鈴木 颯③(80分→FW 17中村史温④)、FW 若松 歩④、13安藤喜琉③(HT→9田中ハーディー啓秀④)、8清水璃音④
◆リザーブメンバー
GK 1アリスター・ファーガソン④、DF 23小川加偉②、MF 5松田生暉④、14福沢安莉④
試合後インタビュー
山梨学院大学サッカー部PEGASUSの川邉裕紀監督は全体を振り返り「試合前は自分たちのサッカースタイルを貫き通せるかが課題だったのですが、そのスタイルは最後まで貫き通せたと思います。セットプレーから不運な形で(点が)入ってしまいましたけど、そこまでさせてしまったことが課題で、その前にもピンチはたくさんあり、これからの課題としては、チャンスをどう作っていくかだと思います」と答えた。「我々は前への勢いが売りなので、それをどう出していけるかがポイントでした。特に守備のところで前から奪いにいくというところがヴィアティンさん相手にどこまで通用するかが今回気になっていたところでしたが、その点では、選手たちはしっかり最後まで頑張ってくれたと思います」と選手を称えた。
小野 暉主将は「自分たちは大学のセカンドチームとして大会に出場できて、JFL相手にここまで(対等に)戦えたことは自信にも繋がりましたし、0対1だからこそとても悔しい気持ちです」と心境を述べた。「自分たちは(V三重より)下のレベルで普段戦っていますが、それでもここまでやれることが分かったので、天皇杯は終わってしまいましたが、これから社会人リーグでも関東リーグへ参入できるよう、悔しさをバネにして次に臨みたいです」と前を向いた。
文(R.K)カメラ(平川大雪) 2025.5.25