山梨学院大学ニュースファイル

YGUグローバル・エキスパート認定表彰式

Vol.3495 | 2025年6月11日

学生のやる気を後押し、制度3年目にして活発
最高賞エキスパート認定者も2人誕生

2024年度「YGUグローバル・エキスパート認定」(以下:グロエキ)制度表彰式が6月11日、山梨学院大学キャンパスセンター2階Seedsシアターで行われた。「グロエキ」は、『全学的国際化』を推進する山梨学院大が、学内のグローバルラーニングセンター(GLC)及び学生センターが提供する「国際化」に関連する機会(授業・授業外のイベント参加や諸活動、海外留学など)を活用し、語学と国際共修の両方面で高度な実践力を修得したと認められる学生を表彰する認定制度。制度の特長は、認定者を4つのランクに分け、指定された科目の履修や授業外の活動などで付与される累積ポイントが一定以上になることによって、褒賞される仕組み。発足した2022年初年度は12人だった認定者は2023年度に55人と大幅に増え、2024年度は78人となった。表彰式は秋田辰巳学長代理が、ポイント獲得に応じたランクごとの認定者代表者に認定書を授与。今回、3回目にして初めて「エキスパート認定者」が誕生。最高賞を獲得した経営学部4年吉田瑠夏さんと同学部4年手塚光翼さん2人が受賞者を代表して挨拶。「グロエキ」の体験談や今後の抱負を語った。これを受け、秋田学長代理が今回の受賞の講評を行い「これからさらに『グローバル・エキスパート認定』が私の看板なんだという誇りを持って、活動を続けていくことを期待しています」と挨拶した。最後に全員で記念写真に納まった。

語学や国際共修の経験値を見える化

この制度は、「全学的国際化」を推進する山梨学院大学にとって、国際化へ関わる学生を誘導し、関心が向かない学生にも好奇心を駆り立てることに期待ができること、そして卒業時の学生の自信や達成感につながることを目的の一つとして法学部、経営学部、スポーツ科学部の学生を対象に、2022年に発足した。正課科目の語学、国際共修科目をはじめとして、TOEIC、JLPT(日本語能力試験)、HSK(中国語検定)など、語学試験にポイントを付与。さらに正課外活動の国際交流イベント、各種イベント、留学生説明会などでもポイント加算でき、海外留学もポイントの対象となっている。そのポイント獲得合計が80ポイントで「ルーキー」、150ポイントで「ジュニア」、300ポイントでシニア、500ポイントで「エキスパート」と段階的に高く表彰されポイントにより褒賞金が支給される。2022年は12人(ルーキー認定者10人、ジュニア認定者2人)。2023年度は、初のシニア認定者2人を含む55人(ルーキー認定者41人、ジュニア認定者12人、シニア認定者2人)が受賞。そして2024年度は、発足3年目にして初のエキスパート認定者が2人誕生(ルーキー認定者39人、ジュニア認定者27人、シニア認定者10人、エキスパート認定者2人)し、計78人(延べ人数)が受賞した。

表彰式では、グローバルラーニングセンターの齊藤眞美センター長より「グロエキ認定」制度の概要と、3年目となって国際化に関する機会が変化し、一部ゼミなどで海外に出てピッチ(短いプレゼンティーション)をするなど、より英語の必要性と、グロエキで英語をより学ぼうとする機運が高まり変化を感じたと感想を述べ、「今日の表彰式で、皆さんとここまで到達したということを確認してお祝いすることと、まだ通過点に過ぎないので次のステップを目指していくという2つの意味が、この表彰式にあると思います」とグロエキの現在点の状況を共有した。その後、これまでの内容と2025年度からの変更点を説明した(※変更点などの詳細は、GLCホームページで)。

経験値に応じた認定ランク代表者に78人の認定証が手渡される

引き続き認定証の授与が行われ、秋田学長代理と齊藤GLCセンター長より、各認定ランク代表に認定証と褒賞が手渡された。

次に初めての「エキスパート」に認定された2人が認定者代表して挨拶。
経営学部4年・吉田瑠夏さんは「私はもともと英語や異文化に興味があり、国際的な内容の科目の授業を多く取ったり、イベントなどに参加してきました。そこで多くの留学生に出会い、交流する中でもっと英語が話せたらという気持ちが芽生えました。このことが英語学習の原動力になり、English Caféで行われる英会話教室に定期的に参加したりすることを通して、英語力を磨いてきました。その結果、この春にはEnjoy海外!のプログラムでマルタに行き、実際に現地で英語を使う経験も積むことができました。これらのグロエキの経験を通して、英語力だけでなく幅広い視野と度胸を身につけることができました。卒業後は、仕事で英語を使う予定があり、今後はTOEICなど勉学的な方向でも英語力を磨いていきたいと考えています」とグロエキでの経験を基に、さらに英語力を磨き自身のキャリアップを目指していく。

もう一人の経営学部4年・手塚光翼さんは、初めにこのプログラムに参加してエキスパートの認定証を授与されたことに感謝し、「私は英語を話したいと思い、約2年前の大学2年生の時、English Caféに通い始めました。最初は緊張して何も話せなかったですが、そのうちに楽しくなり、毎週のように通うようになりました。その努力がこのような形で認められたことは、私にとって大変大きな励みになりました。そして今、新たな挑戦をしようとしています。私はアメリカのニューメキシコ大学での交換留学を予定しています。そこでは私のさらなる英語力の向上や、経営学の専門的な知識を身につけることが目標です。私にとって『グローバル・エキスパート認定』というものは、語学だけではなく、国際的知識や視野、さらなる将来へのキャリアに向けての重要なステップを後押ししてくれる存在だったと感じております。これからも謙虚な気持ちを持って挑戦し続けていきます」と制度に出会い、成長を感じさらに上を目指す。

秋田学長代理「相手の言葉に耳を傾けて」

秋田辰巳学長代理は冒頭、自分たちの主張を一方的に押し付け、相手の意見を聞かないため、各国で起きている紛争や意見の相違による摩擦を収拾できない世界情勢を例に挙げて憂い、話を続けた。「これからも皆さんが相手の国、いろいろな人々、国を越えてまた、国内でもそうです。自分のことを押し付ける以前に、相手に耳を傾ける。このトレーニングを今回積むことができたと思います。私は最近、グローカルという言葉を使います。グローバルとローカルを足した言葉です。グローバルな活動というと何かというと、ローカルな人々の幸せのためにグローバルな活動をすることと思っています。ですから今回皆さん、『グローバル・エキスパート認定』を受けた中で、これからさらにグローバルな活動をしながら、皆さんのそれぞれ住んでいる地元の人々の幸せのために、活動を継続していただきたい」とさらなるグロエキ制度活用へ期待を寄せた。

文(K.F) 、カメラ(平川大雪) 2025.6.11