第101回日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)3日目・最終日
最終日最終種目男子4X200mフリーリレーB決勝1位
男子9位悲願の初シード権、今年も届かず

東京アクアティクスセンターで9月4日に開幕したインカレ水泳競技大会は9月7日、4日目最終日を迎えた。3日目は、男女各4種目の予選・決勝・B決勝レースが行われ山梨学院大勢は、個人種目に男子8人、女子4人、メドレーリレーに男女4人(個人と重複あり)ずつがエントリーした。男子100m背泳ぎで髙木理夢が2日目の200mに続き2種目目のB決勝で3位となり、男子200m個人メドレーで土屋海人がB決勝6位、同女子200m個人メドレーでは山本優羽が決勝で自己新で5位と表彰台は逃したが大健闘。女子400m自由形では二階堂明奈がB決勝4位。同男子400m自由形B決勝で佐久間哲平が最後のデッドヒートで4位に入った。3日目最後の決勝種目の男子4X100mメドレーリレーでは出遅れ8位となった。4日目最終日は男子3人、女子7人の内、B決勝に3種目が入った。女子50m自由形で矢ケ崎楓来が5位、女子200m平泳ぎで與河礼奈がインカレ最後の泳ぎで5位に入った。予選10位通過したインカレ最後の花の種目、男子4X200mフリーリレーでB決勝1位となり学校対抗得点獲得に花を添えたが、男子は9位。シード校獲得はならなかった。女子は15位で終わった。
競泳のインカレは男女別学校対抗戦で個人とリレーの団体戦による成績を集計して得点を競い順位を決める。得点の多い上位8大学が来年の「シード校」になる。このシード権を求めて各大学は熾烈な戦いを繰り広げる。インカレ水泳の会場は個人戦と違い、母校の誇りを懸け、仲間のため、チームのために戦う選手たちに送る応援の盛り上がりは、会場全体を巻き込む独特な熱気と雰囲気に包まれ、大学日本一を決めるインカレ特有の大会となっている。
《インカレ水泳競技大会3日目 男女4種目》
大会3日目、男女4種目が行われ山学大から男子8人、女子4人、リレー種目には男女がエントリーした。下記で紹介選手以外は予選敗退した。
男子100m背泳ぎB決勝3位 髙木理夢(3年)
髙木理夢は予選で中京大選手と8位同タイム(自己新)となり、スイムオフ制度で2人による再戦を行った結果、僅かに及ばず決勝には残れなくB決勝に回った。レースは3位となった。 髙木理夢選手は「言い訳をするつもりはないですが、疲れが少し溜まっていて。5本終わっても耐えられるようにこれからもしっかり練習をしていきたい」。スイムオフは影響あったのか「スイムオフがあったおかげで4秒台を出すことができたので、いい刺激になった」と前向きに捉える。
男子200m個人メドレーB決勝6位 土屋海人(1年)
1日目の男子400m個人メドレーB決勝で最後の自由形で驚異の追い上げを見せ2位に入った土屋海人はこのレースでもバタフライ、背泳ぎ、平泳ぎでは最下位だったが、自由形で順位を2つ上げる6位に入った。土屋海人選手は「いつも通りの泳ぎで行きました。泳ぎ自体は良かったですが、少し後半苦しいところがあって、思うように身体が動かなかったですが、順位を上げられたのでよかった」。
女子200m個人メドレー決勝5位 山本優羽(1年)
男子の土屋と同様に前半で遅れたが後半盛り返し、自己新を叩き出し5位に入った。
山本優羽選手はA決勝で5位は「とてもうれしいです。PBで1秒タイムを伸ばしたのが良かった」。レースを振り返って「バックアタックを抑えて、得意なブレスフリーでタイムを出すために体力を貯められた」と作戦が功を奏した。
女子400m自由形B決勝4位 二階堂明奈(2年)
11位で予選を通過し、自己新も更新で気持ち良くレースに入ったが、二階堂明奈選手は「予選からベスト更新していくことはできたのですが、決勝で順位もタイムも落としてすごく悔しいです。去年から後半の強化を課題にしてきたのですが、あまりうまくいかなかったのかな」と順位を1つ落とし4位となった。
男子400m自由形B決勝4位 佐久間哲平(4年)
序盤、横一線の展開の中で5位ほどにつけていたが、折り返しから3位まで順位を上げて最後の50mのスパートで競い合い4位となった。佐久間哲平選手はデッドヒート繰り返して「予選よりもタイムを上げることができてよかったです。ベストタイムには届かなかったですけど、インカレはずっといい泳ぎができている。明日はリレーがあるのですが、そこでしっかりタイムを出していきたい」と連戦でも驚異の体力で最後のインカレを楽しむ。
男子4X100mメドレーリレー決勝8位
第1泳者背泳ぎ髙木理夢(3年)、第2泳者平泳ぎ植田蒼翔(3年)、第3泳者バタフライ山田啓史(3年)、第4泳者小池 晶(2年)で臨んだ予選は8位、チームベストで決勝進出。決勝は序盤から流れに乗れずに8位で終わった。髙木理夢選手は「楽しく泳ぐということが一つの目標でもあったので、それは達成できたてよかった」。植田蒼翔選手は「今のレースは泳ぎもタイムも納得いってないですが、初めての全国決勝を経験できたことはよかった」。山田啓史選手は「泳ぎも全然だめでタイムもだめで自分が順位を落としてしまってチームベストからもだいぶ遠のいてしまったので、明日最終日、自分が個人種目で100があるので少しでも修正して臨みたい」。小池 晶選手は「先輩たちと一緒に泳ぐことできて自分は気持ちよく楽しく泳ぐことだけを意識しました。疲れはありますが明日も4X200があるのでしっかり4人で決勝に頑張っていきたい」と話した。男子は3日終了時点で学校対抗得点でシード校内の8位に順位を上げた。
《インカレ水泳競技4日目最終日 男女4種目》
大会4日目、男女4種目が行われ山学大から男子3人、女子7人、リレー種目には男女がエントリーした。下記で紹介選手以外は予選敗退した。
女子50m自由形B決勝5位 矢ケ崎楓来(2年)
予選12位でB決勝進出。タイム、順位をわずかに上げて5位。矢ケ崎楓来選手は「結構、前半は行けたと思ったのですが、後半ばてちゃったという感じがあったので、何とも言えないです。コーチに申し訳なく感じます。目標にしていたタイムに届かなくて悔しいですがまたチャレンジする機会はあるので頑張りたい」と前を向いた。
女子200m平泳ぎB決勝5位 與河礼奈(4年)
予選とほぼ同タイムで泳ぎ切った與河礼奈選手は「最後があまりばてなくてよかったですが、ちょっと惜しいですけど、1本目も2本目も変わらなく泳げたことはよかった」。4年生最後のインカレでしたが「本当は決勝に残りたかったですが、2本泳げたことはよかった。去年は悔しくて泣いたのですが、今年はベストが出なかったですけど、やり切ったので後悔はないです。楽しく終われた」と笑顔をつくった。
男子4X200mフリーリレーB決勝1位
インカレ最後の種目のリレー種目に第1泳者佐久間哲平(4年)、第2泳者小池 晶(2年)、第3泳者土屋海人(1年)、第4泳者中村優太(3年)が挑んだ。応援席は母校の誇りを掛けて戦うチームに熱い声援で選手を後押しこの大会一番の盛り上がりを見せた。予選は10位で通過。決勝には届かなかったが好タイムでB決勝に進出した。レースは第1泳者の佐久間が1位で小池につなげると、小池は2位を保ったまま第3泳者土屋に託した。土屋は2位に順位を下げたものの、第4泳者中村が残り50mでトップを追随。最後のタッチでかわし1位でゴールした。佐久間哲平選手は「タイムはよくなかったですけど、1番で次につなげてよかった」。インカレ最後のレースだったが「悔しい方が勝つのですが、後輩としてB決勝で1番になることができた」。第2泳者の小池 晶選手は「楽しかったです。最後4年生の先輩と決勝で泳げなかったことは悔しいですが、B決勝で1番で泳げたことはよかった」。第3泳者土屋海人選手は「タイムは満足できなかったですが、先輩と楽しくレースができてよかった」。第4泳者中村優太選手は「泳ぐ前に楽しんでやろうと決めて、楽しんでレースができたことがよかった」。「最後のラストスパートまで楽しんで泳ぐことができた」。最後の一かきまでチームのため自分のために死力を尽くした。
4日間にわたる伝統の水泳インカレ、熱い戦いが終幕した。山学大は今大会もシード権には届かなかったものの、1年生の選手の台頭が目立ち、上級生も負けてはならない存在として熾烈な戦いが活性化。今後のチームの底上げになるよう期待する。
文(K.F) カメラ(平川大雪)2025.9.7