山梨学院大学ニュースファイル

山学 第2体育館こけら落とし対抗試合とオープニングセレモニー

Vol.3470 | 2025年4月12日

高大とも強豪校と対戦。拮抗した試合に会場も盛り上がる
セレモニーでは古屋理事長が「ここを拠点に練習に励んで」とエール

大学、高校バスケットボール部の専用体育館、山梨学院大学第2体育館竣工式が3月31日に行われ、オープンを記念して4月12日、「オープニングセレモニーとこけら落とし」の高大対外試合が催された。はじめに高校の試合が愛知県・桜丘高校を招き行われた。桜丘高校は現・山学高バスケ部監督の江崎悟監督が、20年近く指導し、インターハイ準優勝、ウィンターカップ3位など全国トップレベルの強豪校として育て上げた。2023年、山学高に指導者として復帰。2024年、ほぼ1年生のチームで躍進。今年の1月の関東新人大会県予選で初優勝を飾り成果を上げている。試合は、前半を同点で折り返すと第3Qまでリードするも、桜丘は第4Q、留学生の投入で流れを変え8連続得点を奪うなど強豪校の意地を見せ、山学高を58対66で破った。この後セレモニーに移り、学校法人C2C Global Education Japan古屋光司理事長は新体育館を建てた理由の一つとして、「留学生を受け入れる学校として、バスケットボールを推進していきたいと思っています。それで日本の他のスポーツとも切磋琢磨することで互いに強いチームになっていけばと願っています」と述べた。引き続き、関係者によるテープカットが行われ、多くの観客の拍手に包まれた。後半のオープニングゲームは、昨年度の関東リーグ戦1部の覇者・日本体育大と対戦。元B1監督の古田悟監督率いる山学大は昨年のリーグ戦1部2年目で2部へ降格。1年での1部復活を目指し、王者との力の差を図るべく試合に臨んだ。前半は、PG中村千颯、PG菅野陸を中心に同点で折り返したが、第3Q、日体大のフィジカルの強さに当たり負け一気に引き離され、第4Qでは粘ったが80対86で敗れた。記念すべき「こけら落とし」での勝利はならなかったが高校、大学とも実りのある経験をし、これからの公式戦に挑む。

前半、高校のオープニングゲーム

試合後インタビュー

ゲームキャプテンを務めた桂川遼太郎選手(2年)は「この体育館を造ってもらえたことは、すごい感謝ですし、この体育館を使うことによって自分たちもそれなりに鍛えなきゃいけないと思っています。今日の試合には負けてしまいましたが、これからすごく練習量が増えると思うので、もっといろんなチームに勝てるよう鍛えていきたい」と意気込む。

江崎悟監督は「夢の実現。夢にまで見た新体育館。感謝の気持ちでいっぱい」と感慨深く語った。恵まれた環境を与えられプレッシャーは「勝たなきゃいけないという中でずっとやってきたから、新たなプレッシャーはないですね。それは糧だから、プレッシャーは頑張る糧だから。勝たなきゃいけないという中でしかやってこなかったから、当たり前ですよね」。今シーズンの目標については「山梨県で負けなければウィンターカップも夢でないですから。そういう戦いは絶対しなければいけないですね」と気を引き締めた。

山学高吹奏楽部がこけら落とし、オープニングセレモニーで式典を盛り上げる

この後、セレモニーに移った。第2体育館にはこけら落としとして、古田、江崎両監督ゆかりの名門校日体大、桜丘高との対外試合とあり、保護者や一般観戦者が多く集まった。はじめに山梨学院大、高校のバスケットボール部員が入場。用意されたテープの両サイドに並んだ。挨拶では学校法人C2C Global Education Japan古屋光司理事長は、40年前に建てられた第1体育館(古屋記念堂)について、空調設備がなく、これまでいろいろ補修整備を繰り返してきて、また2016年にスポーツ科学部ができ、100人を超える部員を擁するバスケットボール部を含めて手狭になってきたと説明。新体育館を建てた理由の一つとして、(抜粋)「山梨学院としても、大学も高校も強豪校の仲間入りをして、日本のバスケットボールを盛り上げていければと思っています。選手の皆さんにはここを拠点に練習に励んで、自分の目標に向かって頑張っていただきたいと思います。(中略) 留学生を受け入れる学校としても、バスケットボールを推進し、それで日本の他のスポーツとも切磋琢磨することで互いに強いチームになって行ければいいと願っています」と述べた。

続いて来賓を代表して山梨県バスケットボール協会・古屋昭彦会長が挨拶。引き続き関係者によるテープカットが行われ、古屋光司理事長はじめ、山梨学院大学から幸野邦男カレッジスポーツセンター長、古田悟バスケットボール部(男子)監督、山梨学院高校から吉田正校長、相馬弘副校長・ハイスクールスポーツセンター長、山梨学院高校バスケットボール部(男子)江崎悟監督、山梨県バスケットボール協会古屋昭彦会長の計7人によりテープにはさみが入れられた。山梨学院高吹奏楽部は、オープニングゲームでの応援やセレモニーにふさわしい楽曲で式典を盛り上げ「こけら落としオープニングセレモニー」は滞りなく進行、会場からは盛大な拍手が起こった。

後半の対外試合は、関東リーグ王者・日体大と対戦

日体大戦後のインタビュー

主将の藤崎都海選手(4年)は「後半、苦しい状態が続いたのですけど、普段から練習していることで、そのつらい時に自分たちでもう1回徹底しようとミーティングして、そこが徹底できたおかげで悪い流れが断ち切ることができ、そこが接戦につながったと思います。まずはトーナメント戦ではベスト8に入って、1部のチームとたくさん試合をすることがまずは僕たちのはじめの目標で、リーグ戦では全勝優勝して、今年1部に戻ってくるというのを目指しています。これまでの練習では、まだまだ1部のチームには勝てないことが分かったので、新しい体育館もできたことでより一層強度を上げてやっていきたいと思います」。新しい体育館は「空調もトレーニング設備も練習に打ち込めるはとてもいい環境なので、とても感謝しています。恩返しするには結果が全てだと思うので、自分たちが掲げた目標をクリアするために練習の質を上げて頑張っていきたい」と1年で1部復帰を誓った。

古田悟監督は「今日の試合は1年生を多く使ったので心配でしたが、先輩がしっかりサポートしたのでいい試合になりました。2部で日体大とこういう試合をするチームはないですし、2部全勝優勝で1部昇格を目指す」と合格点をつけた。新しい施設については「みんなに見てもらって山梨の大会を開きたいと思っているので、また今度来て頂いた時に今日よりいいプレーをさせたいですし、山梨にもバスケットボールファンはいますけど、なかなかこういう施設は地元になく、今後リーグ戦を開く可能性は高いので、夏までにチームを鍛え直して強いチームにしていく」と話し、リーグ戦を山梨で観戦できるかも知れないと、期待を抱かせた。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2025.4.12