山梨学院大、J1浦和レッズに敗れる。サッカー天皇杯2回戦敗退。
0対3。高く厚かったプロチームの壁
自分たちの「攻撃的スタイル」影を潜め

サッカーの第106回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催)は8月26日に2回戦が行われ、山梨代表の山梨学院大は埼玉・浦和駒場スタジアムでJリーグ1部の強豪・浦和レッズと対戦した。1回戦で東京国際大FCに「攻撃的スタイル」で快勝した山学大だったが、J1トップチームの壁は高かった。90分を通じてシュートは3本に抑えられ、自分たちの「攻撃的スタイル」は影を潜めた。0対3で敗れ3回戦進出はならなかった。
試合は前半18分、浦和レッズがFWオナイウ阿道のシュートで先制、山学大が追いかける展開になった。しかし、その5分後に再びオナイウに追加点を許し前半を0対2で折り返した。後半、一矢報いたい山学大だったが放ったシュートはわずか1本と封じ込まれた。逆に84分、浦和のDF片山瑛一に3点目を奪われ力尽きた。
1回戦で躍動した山学大の姿はなかった。浦和はJ1リーグで開幕3連敗と低迷、この日の試合をリーグ戦浮上のきっかけにしようと8月23日の第3節 (浦和1-3町田)から先発9人を入れ替えて「本気」で臨んできた。サポーターも約5千人が集結、駆け付けた山学大サッカー部の大声援をかき消すほどの音圧でプレッシャーを掛けてくる。
襲い掛かる浦和、FWオナイウ連続ゴール
【前半】立ち上がりから浦和が連続でシュートまで持ち込んでくる。3分、クロスのこぼれ球をDF片山瑛一が右足でシュート。6分、PA (ペナルティエリア)内に持ち込んだFW南野遥海が左足シュート。しかし、どちらも山学大GK廣瀨大翔が落ち着いて防いだ。
18分、浦和がJ1の実力を見せる。PA内で南野からのボールを片山がクロス、FWオナイウがヘディングを決め先制する。
20分、1点を追いかける山学大が反撃。敵陣右サイドでFWオノボフランシス日華がロングスローを入れる。浦和が大きくクリアしたボールがオノボの前に。オノボが右足を振り抜く。強烈なシュートだったがゴールバーを超えていった。
22分、浦和MF早川隼平のパスをMF和田武士がシュート。これは山学大GK廣瀨が右足で好セーブ。しかし、その1分後、CK(コーナーキック)の流れから片山がヘディングで折り返したボールを再びオナイウが流し込み、0対2とされる。
38分、山学大は敵陣右サイド、ゴールから40m付近でFK(フリーキック)を獲得。MF外山朔也がゴール前に入れるが、空中戦となりシュートまでつながらない。
2点を先行された山学大だったが、前半の給水タイム後は追加失点を許さず、0対2のまま前半を折り返した。
後半出場の金津力輝主将が盛り上げる
【後半】
山学大は後半、けがから復帰間もない主将のMF金津力輝とMF執行隼真を投入、立て直しを図る。
53分、その金津が左ゴールライン際からクロス、MF片岡空良がダイレクトで合わせシュート。しかし、ボールは枠を捉えられなかった。金津は「後半の早い時間に1点返せたら試合は分からないと思った」と話したが、残念ながらこれが山学大の最後のシュートとなる。
59分、センターライン付近で浦和ボールを金津が奪い取ると、そのままドリブルで上がる。慌てた浦和は金津を止めようと3人がかりで詰める。大学生1人にJリーガー3人、スタンドが沸いた。
しかし84分、浦和が右サイドからパスをつなぎ、DF片山が右足でシュート。ボールはGK廣瀨の右をすり抜けてゴールに吸い込まれていった。スコアは0対3。その後、山学大は反撃を試みるも自分たちの「攻撃的スタイル」は最後まで影を潜め試合終了となった。
プロの高く厚い壁を崩せなかった2回戦。FWオノボは「力の差を感じた。何も通用しなかった」と言葉少な。「完敗」と言ってしまえばそれまでだが、敗戦は無駄にならない。公式戦でJリーグのチームと戦えたのは貴重な経験、必ず収穫がある。チームとして足りないもの、個人としてJリーガーと渡り合えたところ。大学のリーグ戦では分からない、プロとの実戦で気付く力の差。この気付きが飛躍のカギになる。
今日の経験を秋のリーグ戦に生かさなければ
【岩渕弘幹監督の話】
J1のチームとの対戦は戦略というよりも、今まで自分たちが積み上げてきたものがどれだけ通用するか、チャレンジャーとして全部出し切ろうと臨みました。力の差を痛感するゲームでしたが、公式戦でJリーグのトップチームと、しかも浦和レッズと対戦したことは非常にいい経験になったはず。今日の試合で分かったチームの課題や経験を、9月に再開する関東大学リーグ戦に生かしていかなければいけません。
試合結果

◇山梨学院大登録メンバー 〇数字は学年 ◎は主将
【先発】GK 12 廣瀨大翔④、DF 3 橋本勇輝③、DF 6 オルム・ジェシー③、DF 16 山田佳②、MF 11 五十嵐真翔③(69分→MF 27 工藤悠眞①)、MF 13 池田悠夢➃、MF 14 片岡空良③、MF 17 外山朔也③(62分→MF 7 錦織隼斗④)、MF 22 荒木慎悟③(46分→MF 23 執行隼真➁)、MF 25 中村瑠志③(46分→MF 10 ◎金津力輝④)、FW 9 オノボフランシス日華①(80分→MF 8 関口翔吾➁)
【控え】GK 21 後藤洸太②、DF 5 歳藤稜久④、MF 4 伊藤優作、FW 26 坂本錠②
(文 古屋賢二)(カメラ 平川大雪) 2026.8.26

